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ヒーローは、現れない。~漫画読み 第12回『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

2008年08月05日

27歳、三十路も間近。
男、田西敏行、走る。


 漫画一巻読み 第12回
 『ボーイズ・オン・ザ・ラン』花沢健吾

ボーイズ・オン・ザ・ラン 1 (1) (ビッグコミックス)

この漫画の主人公・田西はとにかく駄目な奴だ。
小さなガチャガチャメーカーの営業をしているが、先輩から引き継いだルート業務を維持することさえままならない。
彼女はおらず、セックスも1年以上していない。
社内に気になる女の子、植村ちはるがいるが、先輩後輩以上の進展はない。
デートに誘うことさえ出来ず、やることと言えば毎晩彼女を思い出しては
情けない溜め息をつきながらティッシュの山を築くのみ。

そんな彼が27歳の誕生日を目前に一念発起、テレクラで女の子からの電話を待つところから物語は始まる。
待ち合わせ場所に現れたモンスターと成り行きでホテルへ。
いくら飢えていたとはいえ魔獣相手では、出来るモンも出来ない。

恥をかかせたことでモンスターは逆上。
罵詈雑言を背に逃げ出すが偶然通りがかったロードワーク中の女ボクサーに殴られ気絶。
飲み会で交わしたちはるとの約束でも大失敗。
営業でもダメダメで、大手ライバル企業のイケメン営業・青山に施しを受ける始末。

田西は思う。
全てにおいて完璧な青山は高くそびえる壁に真っ向から登ろうとするが、自分はいつまでもダラダラ迂回しているだけだ、と。

田西は情けない。
仕事も出来ない。女にもモテない。誇れるもののない意気地なし。
それは彼が最初から勝負を諦めているからだ。

青山の計らいでちはるとホテルに入ったものの、想いは遂げられず。
そして、まさかのモンスターと鉢合わせ。
その連れの男に殴られるシーンでこの巻は終わっている。

何度読み返しても主人公に(どの漫画でもどこかしらにあるはずの)かっこいい部分はなかった。
やっていることと言えば殴られてるか、怒られてるか、無様に地を這っているかだ。

作者・花沢氏のぶるぶる震えたように主線の定まらないペンタッチは
それが逆に味となって登場人物たちの微妙な心の揺らぎを表現している。

漫画ではピンチになると必ず駆けつけてくれるヒーローがいるけれど
現実にそんなもの現れるはずもなく、全て自分で何とかしなければならない。

悶々と過ごしていた自分にケジメをつけるため、田西は少年の心を胸に、ひた走る。
読み手はがむしゃらに走る彼を追ううちに、いつしか彼と併走しているに違いない。
たぶん。



 評価
画 ★★★☆☆
語 ★★★★☆
男 ★★★☆☆
熱 ★★★☆☆
総 ★★★★☆

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